認知症・重度者 ケア手厚く

2015年04月15日

介護保険 4月からこう変わる

自己負担 一部1割から2割へ


 介護保険制度が改正され、4月から利用する高齢者の負担も変わった。介護サービスの利用者数とそれにかかる費用が増え続け、国民の負担を和らげるために国から介護事業者に支払われる公定価格「介護報酬」が大幅に引き下げられた。介護保険制度が始まって15年。制度開始から初めて2割負担を一部導入するなど利用者にとっても影響が大きい。前号に続き、介護保険改正の内容を詳しく紹介し、利用者にはどのような影響があるのかみていく。


要介護者急増で

保険財政厳しく


 介護保険制度と介護報酬の改定は3年に一度行われる。国は団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年を見据えて、「住み慣れた地域で最期まで暮らす」ことを目指す地域包括ケアシステムを作り上げる方針。今回の改正は介護保険制度を持続させながら充実したサービスを全国で提供できるようにするとの考えが強い。制度の”無駄”を省きながら、負担できる人には負担してもらい、認知症や重度者のケアは手厚くする内容となった。
 今回は、制度開始から初めて利用者の負担が、一部で1割から2割に引き上げられることになった。また、特別養護老人ホーム(特養)の4人部屋などの多床室の居室代が新たにかかるようになったり、低所得者のための補助である「補足給付」の対象要件が厳しくなったりして、利用者の負担増を求めることが盛り込まれた。
 その一方で、介護事業者に支払われる介護報酬は、全体で2・27%引き下げられた。介護報酬は保険料や税金から支払うため、費用を抑えるのと、国民負担の増加を和らげるのが狙いだ。
 介護サービスにかかる費用は年々拡大し、現在は約10兆円。2025年には2倍の21兆円になる見通し。厳しい財源事情を背景に、今回初めて介護サービス利用者の負担増に踏み切った。
要支援サービス自治体の事業に
 今後も高齢者は増加し続けていくため、利用者の一部負担増と介護報酬の引き下げの効果は限られる。国は、介護サービスをより介護度が重い重度者に優先させようと、特養の入居者を要介護3以上の人に限定するほか、要支援1・2の人が利用する介護予防のためのデイサービスや訪問介護を介護保険制度から外し、自治体の事業としてスタートさせた。
 (以下・省略)

株式会社高齢者住宅新聞社
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