高校生が「快護部」発足
「税金払わない分、貢献を」

2015年09月24日

(写真:「中高生快護部」のメンバー)

 

 東京都豊島区の高校生が中心となってシニアへの貢献活動を行う「中高生快護部」(以下・快護部)が先月立ち上がった。部員は6名。豊島区から予算をもらい、第1弾となる企画イベントが先月29日、都内で行われた。


東京都豊島区が活動支援

 

 イベントのお題は「おばあちゃんに聞こう○○な話」。中学生から大学生まで15名が集まった。部員はこのイベントのために、駅でチラシを配るなど告知にも力を入れた。
 話し手は同区在住の高橋久子さん(82歳)。生徒から「戦時中の食べ物は」「終戦時の気持ちは」「当時抱いていた夢は」などの質問が飛び交った。「戦時中はシャンプーがあったのか」という質問に対し、「シャンプーの代わりに卵の白身で髪を洗っていた」と高橋さんが答えると、「えー!」と驚嘆の声があがった。
 参加者のなかには「祖母が戦後生まれ」という中学生も。「実際に戦争を体験した人から話を聞くことができて良かった」「学校では教えられない話ばかりだった」と感想を述べた。高橋さんは「今まで戦争の話などしたことがなく今回話すのが初めて。戦争は二度とすべきでない」と生徒たちに語りかけた。
 快護部の活動を支える介護人材育成会社アモールファティの羽吹さゆり代表は、「高齢化が進み、今後認知症の人に接する機会は増えると思う。認知症の人から、『卵の白身で髪を洗う』と聞いたとき、昔の生活の知恵であるということを知っていれば『何を言っているのだろう』ではなく『昔の話をしているんだな』とわかる。そういう場合も考え、今回のイベントを企画した」と、経緯を話す。


将来見据えた活動

演奏やコント披露


 快護部の部長は巣鴨高校に通う易水晴河さんと京華女子高校に通う竹下藍さん。発足のきっかけは、羽吹代表が開催した認知症に関する講座に易水さんらが参加したこと。易水さんはもともと介護に興味がなかったものの、この講座をきっかけに「高齢者に対して何かできることは」と考え、仲間と一緒にデイサービスでバンド演奏を行ったり、利用者を巻き込んだコントを発表したりした。「明るい”陽”のエネルギーを発信し、自分なりの活動でシニアを元気にしたい」と易水さん。
 3年生の竹下さんは現在介護資格を取得するために勉強中で、大学も福祉学科を受験予定。医師や臨床心理士、宇宙飛行士などそれぞれ夢を抱えている部員もいれば、「きっかけになれば」と将来に繋げるために参加する部員もいる。「自分たちは税金を支払わない分、シニアに貢献したいと思い活動している」(部員)
 部員らは大学受験を控えているため、今後、活動を引き継ぐ仲間集めに力を入れていくという。

株式会社高齢者住宅新聞社
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