副作用トラブル 防止

2018年03月15日

厚労省 高齢者の服薬、初の指針


 厚生労働省は2月21日、医師や薬剤師らに薬の適正使用を求めた初めての指針となる「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」案をまとめた。数種類の薬を併せて飲むことが多い65歳以上の高齢者に副作用などのトラブルが出るのを防ぐのが狙い。転倒や記憶障害など特徴的な症状や原因薬を例示しており、かかりつけ医らが連携して患者の服薬状況を把握し、問題がある場合は処方を見直すよう促している。



原因薬、具体的に例示


薬の適正使用へ医師に呼びかけ
 この指針では、入院時や介護施設の入所時、在宅医療の開始時などの機会を捉え、かかりつけ医が薬などの処方の状況を把握し、服薬の必要性を見直すよう求めている。
 また、降圧薬の服用で転倒や記憶障害、抑うつ症状などが出やすくなったり、抗炎症薬で食欲低下が起きたりするなど、高齢者に多い副作用と原因薬を具体的に示している。副作用とみられる症状が出だ場合には、処方の中止や減量などを検討するよう、医師や薬剤師らに求めている。


 厚労省は昨年4月17日、高齢者が複数の薬を服用した際の副作用リスクを減らす対策についての有識者会議を発足させ、検討を開始。高齢者の服薬に関する指針作りを進めてきた。


 高齢者が薬を複数服用することで起こる副作用について、65歳以上の男女700人を対象に行った厚生労働科学研究の調査によれば、ポリファーマシー(多剤服用)によって起こった有害事象として最も多いのは(1)意識障害、(2)低血糖、(3)肝機能障害の3つで、いずれも約10%だった。


 (1)の意識障害では「寝ている本人を揺り動かしても目が覚めない」「起きているはずなのに反応が鈍くなっている」「すぐに眠りに落ちる」といった症状が発生している。(2)の低血糖では、血糖値が急速に低下することで起こる症状として「手指のふるえ、顔面蒼白、動悸、頻脈、発汗」などが強く現れるほか、副交感神経への影響で「強い空腹感を覚える」という症状がみられるという。(3)の肝機能障害では、「疲れがとれない」、「体を動かすのがつらい」といった自覚症状が起こるほか、「食欲が減退する、足がむくむ、お腹が張る」といった症状が発生している。これらの症状が日常的にみられる場合は、速やかに主治医に相談するよう勧めている。
 通常は、薬を服用すると胃も

【紙面に続く】

株式会社高齢者住宅新聞社
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